2009年9月24日木曜日

神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)の手術

2009/09/22

神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)の手術

目次

はじめに

病気の概要

術前の状況

手術の内容

手術当日の状況

術後の状況

痛み

歩行

食事

入院中に気を付けたこと

退院後の注意点

病名特定と入院までの経過

入院と手術の日程

その他

手術費用

入院の感想


はじめに

神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)の摘出手術を2009年9月に受けました。

神経鞘腫は10万人あたり1か2人(年間)しか発生しない病気だそうです。同じ病気の方の参考に掲載します。


病気の概要

項目

内容

MRI

年齢・性別

57歳・男

病名

神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)・良性

脊髄腫瘍の局在の場所

脊髄髄内腫瘍

脊髄腫瘍の高位の場所

第12胸椎

大きさ

大きい(神経が三日月型に変形している)

自覚症状

1時間程度横になると腰回りが痛くなり、起き上がり時に腰と腹部が痛く歩行が困難。また、6~7時間椅子に腰かけていると腰回りがいたくなる。歩くなど動いていると症状は改善する。

両ひざにかけてしびれの感覚も発生したことがある。下半身が少ししびれて足の裏まで冷えるような感じを受ける時もある。

処置

手術前の投薬状況

手術

ロキソニン錠60mgとムコスタ錠100mgを朝と夕食後に服用、ボルタレンサボ50mgを睡眠前に使用

入院

入院日数(合計)       15泊16日

入院から手術までの日数   6泊 7日

手術から退院までの日数   9泊10日


術前の状況

痛み止め(ボルタレンサボ50mg)を使わずに横になると腰左後方(左下腹部も伴うことがある)が激痛を起し目が覚めて寝ない。また、ベッドからの立ち上がりと歩行開始時に激痛を伴った。 しかし、痛み止めのボルタレンサボを使っているかぎり通常の生活はできた。 なお、排尿、排便の問題はなかった。


手術の内容

全身麻酔の後、うつぶせの状態で手術台に固定。脊椎骨の後半部分(椎弓)を切開いて腫瘍を取り出した。

開いた脊椎骨はチタンのスクリューネジで固定した後、筋肉の出血を抜く排液チューブを皮膚から挿入(チューブは術後2日後に抜去)。剥離した筋層を元の位置に頑丈に固定し、皮下組織および皮膚を縫合して手術を終了。


手術当日の状況(写真 :術後も足の血流を確保)

9時前に手術室へ徒歩で移動し全身麻酔を受ける

手術時間(4時間28分)、麻酔時間(5時間58分)

手術後、病棟内回復室(NRCU)に移動

目覚め 15時50分(予定より2時間程度早かった)


術後の状況

 痛み

腰の痛みは直後から全く感じない。左足裏小指側に手術前より少し強いしびれを感じたが術後数日で手術前のレベルに改善(ボルタレンサボ50mgは中止、ハイペン錠200mgとレバミピド100mgは術後8日目まで継続)。

切開した背中の縫合はステープラー(医療用ホッチキス)がある間は痛くて動きづらい。抜糸、抜鈎(術後8日目)の2日目からは痛みはだいぶ改善した。抜糸、抜鈎5日目にはほとんど痛みはない。

痛み止めの服用をやめた術後9日目に左足太腿や付け根の関節に弱い痛みを感じたが治まってきている。

歩行 1日目(翌日)から看護師の付添でトイレは歩いて行きました。

2日目には病棟内を自分で歩きました。

3日目の午前に3階分の階段をあがりました。午後に5階分。

4日目の午前に12階分の階段をあがりました。午後に19階分。

以降、一日に19階分の階段を3~4回あがりました。

(階段上りは自主判断で入院日から手術当日も実施。おすすめするつもりはありません。)

食事 1日目(翌日)昼は食欲がなくニンジン2切れのみ。夕食のウナギ丼を半分程度食べれた。

2日目は60%程度の食事が取れた。

3日目は70%程度の食事が取れた。

4日目から90%から全部の食事を取った。


入院中に気を付けたこと

手術まで薬が効いて痛みがなければ健常者、手術後も患部以外は健常者なので普通の生活を送ること。

具体的には、昼間はベッドに横にならずに座る。階段を上るなど運動をする。食事は、食堂でとる。10時と3時はコーヒーやお茶を楽しむ。入院や退院、入院中の洗濯など身の回りのことは自分で行い体を動かすこと。


退院後の注意点(約3ヶ月間)

背部に負担をかける動作を避けること

① 固定帯(サクロアクティブ・DX)を継続使用すること

② 体を大きく前後に曲げないたり捻じったりしないこと

③ 重いものは持たないこと(退院時、4.5Kgの荷物を携えて帰宅したが当日の限界と感じた。)

病名特定と入院までの経過

日付

受診・病気の状況

検査

投薬

日数

3月15日(日)

数日前から朝に腰が痛かった。加えて、横になると腰左後方(左下腹部も伴うことがある)が激痛を起す。朝、ベッドからの立ち上がりや歩行が困難になる。痛みをこらえ歩行など動き続けていると痛みは緩和する。咳、クシャミをすると腰にひびく。

-178

3月16日(月)

*総合病院整形外科と泌尿器科受診(この後、薬の服用で深夜の痛みはなくなった。しかし、朝方に痛みで目を覚ます状況と起床時の痛みは継続)

整形科でレントゲン検査6枚実施(結果、異常認めず)。泌尿器科でレントゲンとエコー検査実施(結果、石なし)。

ロキソニン錠60mg、サイトテック錠200μg(就寝前のみ服用)、セルタッチ

-177

3月27日(金)

*総合病院整形外科受診

ロキソニン錠60mg、サイトテック錠200μg

-166

4月10日(金)

*総合病院整形外科受診

(整形的には問題ないようだ。確認のためMRIを撮ってもよいがなにもない可能性が高い。泌尿器科で後日CT検査の指示を受ける)

尿検査実施(結果、問題なし)

ロキソニン錠60mg、サイトテック錠200μg

-152

4月13日(月)

CT検査実施(造影無、前腹部・骨盤腔)

-149

4月17日(金)

*総合病院整泌尿器科受診

(CT検査実施結果、問題なし)

-145

5月14日(木)

*総合病院整形外科受診

ロキソニン錠60mg、サイトテック錠200μg

-118

7月06日(月)

*総合病院整形外科受診

(坐骨神経痛の疑いMRI検査の指示を受ける)

(夜中に痛みが発生して寝ない)

ロキソニン錠60mg、ムコスタ錠100mg、(1日3回服用

-65

7月13日(月)

*総合病院整形外科投薬受診投薬

(ボルタレンサボ使用で朝まで眠れるようになった)

MRI検査実施(検査内容、造影無、腰椎ルーチン)

ボルタレンサボ50mg

-58

7月15日(水)

*総合病院整形外科受診

(MRI検査結果から脊髄随内腫瘍(せきずいずいないしゅよう)と診断され専門医への紹介状を書いてもらう)

ロキソニン錠60mg、ムコスタ錠100mg、ボルタレンサボ50mg

-56

7月21日(火)

*大学附属病院 脳神経外科受診(造影剤MRI検査の指示を受ける)

ボルタレンサボ50mg

-50

7月24日(金)

*大学附属病院 脳神経外科受診(「腫瘍が大きくなり内部の神経を圧迫している」と診断される)

造影剤MRI検査

骨格のレントゲン撮影

ハイペン錠200mg、レバミピド100mg「NP」、ボルタレンサボ50mg

-47

8月24日(月)

*大学附属病院 脳神経外科受診(手術予定日9月9日(水)を伝えられる)

ハイペン錠200mg、レバミピド100mg「NP」、ボルタレンサボ50mg

-16

9月03日(木)

入院

-6

9月09日(水)

手術

0

日付

曜日

行事・検査

病室

シャ

ワー

入院

日数

手術後日数

9/1

 

 

 

 

9/2

 

 

 

 

9/3

入院 (採血、胸レントゲン、心電図、検温・体重・身長測定)

一般

9/4

(造影剤使用MRI・CT撮影)、外泊

一般

9/5

(土)

 外泊

一般

9/6

(日)

手術説明(本人と家族)

一般

9/7

(採尿・泌尿器科・麻酔科受診)

一般

9/8

(採尿・輸血マッチング用採血・泌尿器科受診)

一般

9/9

手術、病棟内回復室に移動、手術結果説明(本人と家族)

病棟内
回復室

9/10

尿道カテーテル撤去・室内トイレ歩行を看護師付添で開始

飲水禁止解除、食事再開(昼)

病棟内
回復室

9/11

ドレーン(排液)チューブ撤去、心電など測定器の取り外し後一般病室へ10:30移動、病棟内歩行の解禁、点滴は夜で終了

一般

9/12

(土)

 

一般

9/13

(日)

 

一般

10

9/14

 

一般

11

9/15

(造影剤使用MRI撮影)

一般

12

9/16

(採血)、手術結果詳細と退院後の説明(本人と家族)

一般

13

9/17

午前にステイプラー抜鈎と抜糸、午後は近くの美術館に外出

一般

14

9/18

退院

 

15

9/19

(土)

 

 

 

9/20

(日)

 

 

 


入院と手術の日程

(写真 上:手術準備でコンプリネットとT字帯を着用 中:15のステイプラーで縫合 下:退院 宅配で荷物を軽く)


その他

 手術費用

高額な支払をさけるため、健康保険組合から入院前に「健康保険限度額適用認定証」を取得して「高額療養費現物給付制度」を利用した。


入院先の感想

執刀、麻酔、その他多くのスタッフの方に感謝しています。また、医師は図や模型を使って分かりやすく説明し疑問点にも詳しく答えてくれました。夜勤の疲れている時や、忙しい時でもいたわりのある看護師の言葉使いに癒されました。ありがとうございました。


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